【店長ブログ】パテックフィリップ ノーチラスのお話 2021年12月ver.

店長ブログ

個人で持てる最高品位の時計として知られるパテックフィリップ。そのパテックの今では完全な”顔”となっているノーチラスに関して、お話しさせて頂きます。 今回も完全に独自見解満載で送りますので、どうか寛大なお気持ちでお見守りください。

一体いつまで続くのか…。ノーチラスの価格高騰 前編

大変な事になっておりますね。パテックフィリップ ノーチラスの価格高騰…。
5711/1A-010、ステンレスモデルの販売価格は中古品で1,500万円を超えている状況です。
まさに定価の約4倍というミラクルな実勢価格となっております。 しっかしお高くなりましたね…。
ほんの数年前には100万円台で売っていたモデルもあったのが嘘みたいです。

高騰の理由としましていくつか考えられるとは思いますが、やはり大きなきっかけとしましては昨年世界中を震撼させた新型コロナウィルスですよね。
2020年、1月ころはまだなんとなくの認識であったのが、2月になり世界的な感染者急増。 日本国内におきましても、例外ではなく昨日までの日常が一変し、街の様子も様変わりしました。

当時、私は買取店舗におりましたのでご来店頂くお客様はもとより、待ちゆく人がほとんどいなくなりまるでゴーストタウンの様になっているのをはっきりと覚えています。
100年に一度と言われるパンデミックに遭遇し、様々な思いを巡らせたのも昨日の事のように思い出します。 高騰の理由、相場のお話に戻ります。 では、この新型コロナウイルスでなぜ高騰と関係あるのかという事ですが。
昨年2月に新型コロナウイルスが世界中を席巻し、投資の世界における株式市場・暗号資産・FX、などが一時暴落しました。
ブランド時計も同じく、相場は冷え込み2019年から勢いよく上がり続けていたロレックス相場も一気に下がりました。
長らく、この業界におりますがこのような値動きは本当に初めてでした。 この先一体どうなってしまうのだろうか…。当時在庫としてあった商品を売り急いだのをよく覚えています。
ただ、そんな下げ下げ雰囲気の中、爆上がりし始めたものがありました。 ご存知の方も非常に多いと思いますが、「金」ですね。
5000円台をうろちょろしていた金価格でしたが、なんとコロナ禍でぐんぐん上がり2020年の7月には7000円台後半を付けるまでになりました。
当時、古物商として買取業に従事していた私どもからすると唯一と言える明るい出来事でした。
ただ、この時にはまだブランド品相場はそこまでアゲアゲにはなっておらず、「少し戻ってきたかな」と言う感じでした。

一体いつまで続くのか…。ノーチラスの価格高騰 中編

さて、前章でお話ししました金価格ですが。 これに関しても皆様ご存じ時の事と思いますが、金はよく「有事の資産」と言われておりますね。

世界的な共通の資産価値を持つと考えられている金は、たとえ自国が破綻状態に陥って、所有している自国の貨幣の価値が無くなっても世界的な共通価値を有する金は安定して価値を保ち続ける。
このような考え方をされているようでして、世界的に良からぬ出来事がありますと相反して価格が上がる傾向にあります。 昨年の金価格高騰も、このパターンですね。
しかし、金価格が上がっても相変わらず他の投資商品は元気が戻っていない状態でした。
投資家の皆様の心理からすると、めいいっぱい上がり切った金にこれ以上投資続けるのは得策ではないだろう、と考えたのかもしれません。
かといって、出口の見えない新型コロナウイルスにより大打撃を受けている経済状況において、他に積極的に投資できる対象は少なかったのではないでしょうか。
恐らく、このあたりからまずは前々から言われておりましたロレックスが更に再注目されたように思えます。
ロレックスをはじめとしたブランド時計は、前々からその資産価値は話題になっておりました。
しかし、実際にはその判断・目利きは難しいのが実情であり、ある特定のモデルや、時計に詳しく業界に精通した一部の人でないと実際には投資対象としては難しいものがありました。
業界にいた私でも、具体例をあげるとこんな感じです。


・2年前に買ったサブマリーナ、2年間使ったけどほとんど購入価格と変わらず売れた!イエーイ!
・3年前に買ったウブロ、購入価格より10万しか下がらないで売れた!フゥー!
・1年前に買ったロイヤルオーク、購入価格より15万しか変わらないで売れた!ファンタスティック!

と、せいぜいこんなもんです。
だがしかし、昨年のコロナ禍における市場状況はこんなもんではなくなりました。

ロイヤルオークなんて普通に定価で買えたらその時点で約100万円利益確定ですし、 デイトナなんて普通に買えたらその時点で約200万円は利益確定ですし、 ノーチラスSSなんて普通に買えたらその時点で約800万円利益確定しちゃいます!(なんじゃそりゃ!)

金価格が上がり、ロレックスの資産価値が再注目され、今までロレックスに、時計に興味がなかった人々もその状況に気が付き始め、 気が付くと毎週・毎月、スポーツ(プロフェッショナル)モデルを中心にロレックス相場は上がり続けました。

そして、同時に世界3大時計のスポーツモデル、ロイヤルオークやノーチラスもぐんぐん上がり続けました。 まあ、ロレックスや3大時計のスポーツモデルがこうなるのは、「まぁまぁまぁまぁ…」て思えるんですけど… この言葉が本当に適切だと思うのであえて使わせて頂きますが、 「どさくさ」に紛れて、他のブランド品も上がり始めてきたのですよね!(バッグとかも!)

「おたく、関係なくないすか?!なんでそんなお高くなってますのん?!」 てな商品もちらほらです。 相場ってすごいですね。。。

一体いつまで続くのか…。ノーチラスの価格高騰 後編

はい、ここまでお話しさせて頂いた通り昨今の時計価格の高騰は時計好きというよりは、それまで時計に興味が無かった様な方たちなどから投資対象として見られた事によるのではないでしょうか。

幅広く様々な方が興味を持ち、市場が活性化するのは素晴らしい事ですね! でも、今の様に高くなりすぎると、なかなか手が出しずらくなるという点は少し寂しい気持ちにもなります…。

ノーチラスがテーマで書き始めたのですが、市況のご説明をさせて頂きましたらすっかり脱線してしまいましたので、本題に戻ります。

やはり、気になるのはこの状況がいつまで続くのか?と言うところだと思います。 よく、 「今、売るべきなの?それとも様子見?」 というようなご相談も受けます。
これに関して、やはり明確な事としましては先の事は誰にもわからない、という事が大前提となりますが…。
例えば、業界の人間たちからすると、今もうすでに史上最高の価格が付いている訳でして。 そうなってくると、どこまでも上がり続ける!という考え方は基本的にはしていない方が多い様です。(当たり前と言えば当たり前ですよね。)

逆に言いますと、この上がり切った感のある相場が、いつ下がってもおかしくない、というようなスタンスの方も一定量いるようです。
新型コロナウイルスが起因で上がった背景には、投資目的で注目された事とは別で、生産が止まったり、飛行機往来も少なくなり、世界中の流通が滞りより希少価値が上がった(様に見えるだけなのかもですが)などの理由も考えられます。
となると、コロナワクチンの接種も進み飛行機往来も回復しておりますし、何かと状況はもとに戻ってきております。 小売りをしている店舗ですと、売れなければ意味がないわけですので、当然売れない在庫が増えてくれば売るために価格を下げます。
そうなると、新たな仕入れ(買取価格)にも影響が出るのは想像ができます。 とは言え、まだ価格下落の様相は相場だけ見ていると見られないので、強気で高い買取価格を出す買取業者や海外系のバイヤーもはっきり言っていらっしゃいます。
以上の事を総合的に考えますと、やはり史上最高値がついているいま、売るという選択は賢明なのかもしれないですね。

ノーチラスの魅力とは

ここまで、昨今の市況や今後の動向などについてお話しさせて頂きました。

ここからは、シンプルにノーチラスの魅力について考えたいと思います。 ここで改めて申し上げますが、すごく個人的な感想が入るので、どうぞご寛大なお気持ちでお見守り下さい。

まず、私がはじめてノーチラスを見た時の感想としては、 「なんか、オヤジくさいな」 と、思ってしまいました。ごめんなさい。 ちなみに今は思ってないです!(先に言っておきます!) まあ、ブランド時計初心者の小僧ですから審美眼もないそんな者にはそう映ってしまいました。
しかし、様々な時計を売ったり買ったり繰り返していくうちに、急にノーチラスっていいなあ…と思うようになりました。 初見、ひどい印象を持っていたにも関わらず、本当に欲しくなってきました。

欲しくなるというか、あの時計をサラッと自然に着けれるような人間になれたら素敵だなぁ、という感じでしょうか。 色んな時計に触れて、時計の歴史や各ブランドのこだわり、などを知るにつれて、絶対に外せないのが3大時計(パテックフィリップ・オーデマピゲ・ヴァシュロンコンスタンタン)でありまして。
その中でも、一つ抜きんでているのがパテックフィリップでして。 その…時計に対しての、自社の作品に対しての絶対的な自信とこだわりと、ブランドとしての節目に発表される新商品などをみていると感動すら覚えます。 そして、あの罰当たりな感想を持っていた時計原始人だった私は、知識と経験が増える事によりノーチラスの魅力に引き込まれていきました。

シンプルに見えるあの文字盤、ここ本当によく見るとびっくりするくらいきれいです。 もう、鬼か!て思うくらいきれいです。

5711で採用されているノーチラスブルーなんて、あれもうよく見れば見るほど(ルーペで)これどうなってんの?! なんでこうゆう風に作れるの?!ナニコレーーーー!!! て、なります。
針もきれいですし、ムーブメントもネジ穴の溝まで磨き上げてるし、丁寧な造りはもう当然なのですが。
やはり、一番すごいのは装着感かもしれません。 まだ、今の様な価格にはなっていない時に、並行店で試着した時には驚きました。
他の時計では味わったことのない、こう、手首に吸い付くような、いや、ペタペタまとわりつくという事ではなく、 つきなみですが、フィット感が凄かったです。
これは、妥協しない細部の造り込み、検証を繰り返した結果なのだろうと思い、本当に感動しました。

まとめ

今回も好き勝手に言わせて頂きまして大変失礼致しました。
思えば、かつてのバブル崩壊、リーマンショック、自然災害など、本当に色々な事がありますが、 今もなお、完全な落ち着きを見せない昨年の新型コロナウイルスも、間違いなく世界経済に甚大な影響を与えた歴史的な出来事でしょう。
そして、現在の時計価格高騰も、歴史的に見ても数少ない事象になりそうです。 時計・ブランド業界が賑わい、活発な動きを見せるのは客観的に見ていても楽しいしわくわくしますね。
高くなりすぎて、手が届かなくなってしまうのはさみしい気持ちもしますが(笑) でもまあ、この歴史的な相場状況を体感できている事は単純にうれしいですし、有難い事です。
ラグジュアリースポーツの頂点ノーチラス。 今後の動向に、目が離せません。 わくわくしながら、見守っていこうと思います。 最後までお読みいただき、ありがとうございました!

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